ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ アディオス

 アマゾン・プライムビデオでスペイン語圏の作品を
探していたら、また素晴らしいものを発見。
20年ほど前に世界的に大ヒットした
キューバ音楽のドキュメンタリー映画
”ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ”。
この続編が、2018年に公開されていたとは。
その名も
”ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ アディオス”!
アディオスとは、スペイン語で
さらば!、の意味。
正直、この続編のことは知らなかった。
1作目は何回も見て、サウンドトラックも
持っていたのに・・・。

 キューバ音楽が大好きだったから、
かつて2度ほど彼の地を旅した。
1度目(2005年)はアメリカとの国交正常化前、
2度目(2015年)は国交正常化後。
ハバナの街並みは、どちらもあまり変わりはなく、
相変わらずスペイン植民地時代と
アメリカ統治時代の建物が灰色のまま混在し、
マレコン通りには5、60年前のアメ車がいまだ、
カリブ海の潮風を浴びながら、
数多く現役で走っていた。
しかし、国交正常化以降、
通信インフラは進化し、スマホやwifiスポットも
ずいぶん普及してきていたようだ。
観光客も増えていて、ホテルがどこも
いっぱいだった。

 この映画、1作目も素晴らしかったが、
このアディオスも泣けた。
サルサの礎となったソンを齢90を過ぎた
老ミュージシャンが燻銀に
歌うその美しさといったら・・・。
ぼくもあんな風に歳を重ねられたらと
憧れてしまう。
しかし、あのコンパイ・セグンドも
イブライム・フェレールも1作目のわずか数年後に
この世を去っていた。

 ブラジルのサンバにも似た傾向がありますが、
楽しげなリズム、旋律でありながら、
その歌詞の内容はアフリカから
売られてきた奴隷の悲哀だったりする。
人は悲しみや苦しみが深いほどに、
笑ったり、音楽することを
大切にするものなのだと、
気づかせてくれる映画だった。