名曲で覚えるインターバル77度音程


 先日、近所の書店にいったら、新刊のところに
「向田邦子 ベスト・エッセイ」というのが
並んでいたので、ほとんど悩まず
手にとってレジにむかった。
彼女の観察眼による文章や、趣味が好きだったので
これまで何冊も読んでいたから。

 向田邦子さんは、比喩が抜群にうまい。
”娘の詫び状”というエッセイには、
3年前に自分が患った乳癌を年老いた母に
告白するシーンがある。
母に心配をかけまいと、別の病名をいい
3年間騙し続けてこれたと思い、
ほとぼりさめて告白してみれば、
ーそうだろうと、思っていたよ。
お前がいつ言い出すかと思っていた
と少しいたずらっぽい口調で切り返されてしまう。
この時、邦子さんは3年間ただのひとことも、
病気について探りを入れてこなかった母を
凄いと思った。
と同時にその時の母の言葉に対する自分の心情を
次のように綴っている。
ー私は古いタイヤから空気が洩れるような
溜息をついてしまった・・・

 人に何かを教える時にも、比喩はとても有効です。
レッスンで技術的なことを伝える時は、
なるべくイメージが湧きやすい例え話をするように
していますが、ぼくの場合、
ボキャブラリーの少なさゆえに
話が錨を失った漂流船のようになってしまうことも
しばしば・・・。
「名曲で覚えるインターバル」シリーズは
とうとう最終回の7度音程までたどり着きました。
音と音の隔たりには、
それぞれの響き・雰囲気があります。
3度音程ってこうだよ!といって楽器を弾けば
それだけで済む話でもありますが、
あの有名な曲のここの部分で使われているよ!と
その曲を実際に弾いてあげた方が、
より説得力があるだろうと、思って
動画を作ってきました。